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支払調書の二段書き=「源泉徴収未払い(未収金)」がある場合「源泉徴収税額の納付届書」を税務署に提出する(2021.5.17※2024.2.23追記)

投稿日 2021-05-17 / 最終更新日 2024-03-01

毎年青色申告ソフトと国税庁の確定申告書作成コーナーでさくっと確定申告を行っておりましたが、2020年分から初めて電子申告を行いました。

今年は元々の締め切り日である3月15日ギリギリの提出になったので還付をのんびり待ちましょうと思っていたら、確定申告20年、青色申告14年で初めて貰った&提出した書類があったので忘備録を残しておこうと思います。

二段書きの支払調書を貰ったとき

取引先で支払いが翌年以降になる場合「12月までに仕事は終わっているし請求も処理しているけど支払いは翌年1月以降になる」場合等で二段書きされた支払調書を貰うことがあります。

こんな感じの※支払い手数料等で源泉徴収税額は「支払金額×10.21%」にならない場合もあります。

例として架空の会社「株式会社エービーシー」と仕事をして支払調書を貰いました。

2020年に仕事をした123,456円のうち上段に書かれている10,000円分は翌年1月以降に支払ってもらう金額。
10,000円のうち1,021円は取引先を通じて既に私が支払っていると処理されている源泉税です。
ちなみに個人事業主なので2020年12月31日現在の源泉税は10.21%です。

国税庁の確定申告書作成コーナーに記入する場合はこのように。
支払調書の「源泉徴収税額」の上段をそのまま「未納付の源泉徴収税額」に入力します。

電子申告早かった!

e-taxで申告を行う際、国税庁の作成コーナーで入力したデータをそのまま使うことはできなかったのですが、必要書類を揃えて申告!

初回の為マイナンバーの連携、必要なアプリケーションのダウンロードなどは若干面倒くさかったものの、連携後は申請、還付通知などが想像以上にサクサクいきました。

何より驚いたのが還付連絡の早さ!3/15に提出して3/22頃には「還付金の準備整ったよ」と通知が。

コロナ禍により確定申告の締め切りが一ヵ月延びたので全体の提出数が少ない?のもあったかもしれませんが、経験上2月中だと4月、3/7くらいまでだと5月前半、3/15ギリギリに提出だと還付は5月末~6月頭くらいだったのでこのスピード感には本当に驚きました。

しかし国税還付金振込通知書が届いたのに振り込まれない…

「確定申告書が問題なく処理されたよ」となり還付金処理(入金)が完了すると「還付金振り込んだよ」という「国税還付金振込通知書」が届きます

こういう、半面が青いハガキ

3/15ギリギリ申告だったので「まあ早くても5月頃だろうな~」と思っていたため、はがきの到着も早くて驚きました。3月28日頃には届いていました。

ところが、4月5日頃になっても入金がない

取引先からの入金待ちではないので還付金入金が〇月〇日までにないと困る!ということはないのですが、「還付金が入金された=確定申告が問題なかった」というのはつまり「青色申告のソフトを次年度更新できる」ということなんですね。

入金があって初めて2020年の帳簿を2021年にすることができ、2021年1月1日以降の経理を始められる訳です。

そういう意味では早いほど助かるのですが、ハガキまで届きながら入金がないのは「申告書が間違っていたまたはe-taxで何かエラー」があったのだろうか…と不安になる日々。

そこへ、一通の封書が税務署から届きました。
「ええ~何か間違ってた?追徴課税?なになに!?」とドキドキしながら開けると…

「源泉徴収税額の納付届書の提出について」と、提出する「源泉徴収税額の納付届書」。

初めて貰ったので一瞬なんのことかわかりませんでしたが、落ち着いて文書と同封されている書類を見ると「ちゃんと取引先から未収納金含んだ原稿料支払ってもらいましたか?貰ったら教えてね!」という内容。

源泉徴収税額の納付届書。①「源泉徴収されていなかった所得税(及び復興特別所得税)の額」の金額欄に未収納金額(※本記事の例だと1,021円)が印字されていたのですぐにどこの取引先の支払調書かピンときました。

[手続名]源泉徴収税額の納付届出手続

[概要]
所得税の確定申告において、源泉所得税額の還付金の対象となる源泉所得税額のうちに未納付のものがある場合は、その未納付の部分に相当する金額については還付されないことから、未納付の源泉徴収税額が納付された場合に届出書を提出し、還付を求める手続です。

[手続根拠]
所得税法施行令第267条第3項、所得税法施行令第277条

国税庁(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/6498.htm)より

これ、全然知りませんでした。

という訳で入金額や日時、取引先等の情報を入力して提出!数日後すぐに還付金が支払われ、後日未収納分の金額(※本記事例の場合1,021円)が追加還付金として支払われました。

これで無事青色申告ソフトも次年度更新です!

未収納金を記入した場合は覚えておくと良い「源泉徴収税額の納付届出手続」

私の場合、取引先から送付される支払調書が二段書きになることは殆どなかった(12/31時点で支払われていないものは翌年の支払調書に記載される等)のですが、先日帳簿を整理していたら過去に二段書きが1、2回くらいありました。

しかしこの手続きをやったことも連絡が来たこともないので、今年は税務署が混みあわず、親切で送ってくれたのかもしれません。

未収納金の金額が大きくなるときちんと手続きした方がいいので、これを機に2021年の確定申告の際はきちんと支払調書をチェックしたいと思います。

という訳で「源泉徴収税額の納付届書」についてでした!

e-taxで追加する「源泉徴収税額の納付届書」pdfについて追記(※2024.2.23)

この記事を書いた2021年に比べたら確定申告も随分と楽になった2024年ですが、2023年も二段書きの支払調書を受け取ったのでe-taxで合わせて添付し申請することに。

「源泉徴収税額の納付届書」は国税庁からダウンロード

現在、国税庁のサイトから届書のpdfをダウンロードすることができます。

A1-43 源泉徴収税額の納付届出手続 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/6498.htm

ブラウザ上では入力できない!?

ダウンロードしたはよいのですが、ブラウザで開きいざ入力の段階で、英数字しか入力できないことに気付きます。Chrome/EdgeともにNGでした。メモ帳などに書いてコピペしても文字数分空白ができるだけ。

pdf自体にロックがかかっております。Illustratorで開いてもパスワードを求められます。

編集にはAdobe Acrobatを使用しよう

と言う訳で四苦八苦しながら、Adobe Acrobat を思い出しました。

Adobe Acrobat https://www.adobe.com/jp/acrobat.html

過去補助金申請などでpdf書類入力を経験済なのでこういった事態は初めてだったのでミスなのかわざとなのかは不明です。一応国税庁には報告済です。

ということで無事入力することができました。pdfなのでe-taxで提出することができます。

「源泉徴収税額の納付届出書」は二段書きの支払調書をもらった人以外は不要、確定申告でも同時提出が必要なものではないので、場合によっては税務署で直接提出するか郵送してしまいましょう

インボイスによっていずれこういった書類提出も不要になるかと思います。